【ぶり豆知識】

ぶりは、英語名では、「YellowTale」 と言われていますが、どうも、ヒラマサを指すらしい、と聞いたことがあります。
「長崎県水産部ホームページ」によると、ぶりの分布は、分布:東シナ海-カムチャッカ半島となっています。つまり、日本近海でしか分布していないのです。
アメリカ東部で獲れないのです。逆にヒラマサは、温帯域の世界中に分布しています。
ちなみに、オーストラリアでは、「YellowTale」は、「アジ」を指します。

ぶりは、『通常10kg以上』のものを指します。ただ、90年代以降、日本経済の低迷とともに、小さいものも「ぶり」と呼ぶようになりました。
氷見では、5kg台のものは、「小ぶり」 と言います。ただ、お隣の石川県で、3kg台のものまで、「小ぶり」と呼んでいたのには驚きました。
今まで、氷見でもっとも大きいものは、『28kg』というぶりをで見たことがあります。

ぶりは、捨てるところが無い魚だと言われています。
ただ、私は個人的に、絶対食べられないと思われる部位が幾つかあります。
一つには、えら。能登では、塩をして、血を抜いて、煮込むらしいが、そこまでして食べるものかと思います。触るとわかりますが、骨そのものです。二つには、腸。微毒があるらしい。三つ目には、腎臓。苦味のもと。四つ目には、尻尾。
あとは、商品化できていないだけで、大概、商品化できると思います。

キリンのぶりしゃぶ のCMが富山県で撮られたことを知る人は少ないと思います。富山駅前の「料亭 五万石」の本店で撮られました。
聞いたところでは、「白えび」、「ほたるいか」ときて、次はぶりという話になったところ、あちこちの県内の漁協から、うちのぶりを紹介してほしいと来たらしい。
キリンとしては、「越中ぶり」より「氷見ぶり」の方が覚えがいいので取り上げたかったらしいが、氷見からは依頼がなかったそうです。
それで、それまでの魚、そのものを取り上げる手法を止め、ぶり料理を取り上げたらしい。
そのなかで、渋谷にもお店があり、早くから「ぶりの豆乳しゃぶしゃぶ」を出していたことから、「料亭 五万石」がキリンの目に留まったらしいです。

一般的な呼称をあげると、
関東 ワカン(ワカナ・ワカナゴ)→イナダ→ワラサ→ブリ
関西 ツバス(ワカナ)→ハマチ→メジロ→ブリ
九州北部 ワカナゴ→ヤズ→ハマチ→メジロ→ブリ→オオウオ
北陸地方ではどうか、
福井 イナゴ→フクラギ→ナル→ブリ 石川 ツバイオ→フクラギ→カンド(オフクラギ)→イナダ(コブリ、ニマイズリ)→ブリ
富山 ツバエソ→コズクラ→ガンド(ニマイズル)→ブリ(アオブリ、サンカ)→オオブリ

『日本魚名集覧』によると、呼び名は全国で九十五種あり、さらに参考に特異名三十二種を挙げている。ソージ、ソチ、ハラジロ(鹿児島)、オイオ、オーイオ(徳島)、ガンガジ(島根県八束郡)、サワジ、マリゴ(同能義郡)。これもみんなブリの呼び名だから驚きます。

元禄八年(一六九五)にでた『本朝食鑑』に、≪ぶりは昔から微毒ありとされ、鮮食は必ずしもよくなく、官家よりも民家用のものとされる≫とあります。簡単に言えば、庶民用お魚ということです。
確かにぶりの腸には微毒があります。しかし、これはこの魚に鰤の字を当てたところに起因していそうです。鰤は国字。魚と師を合わせて作字したものですが、魚師は中国では毒魚、老魚を指します。これが原因らしいです。
では、語源は何でしょう。
①ぶりとは年を経たという意で、ふりが濁ってぶりに
②大魚、老魚から鰤の字を当てた
③鰤は師走の魚という意味
④脂肪が多く、アブラがブラとなり、ぶりに変化した
⑤あぶって食うのあぶりから
⑥体が大きいところからフクレリの略―なご諸説あって、定かではない。

富山湾の定置網でとれる越中鰤・能登鰤は最高級品で、豊漁の年には一〇〇万尾の水揚げがあります。これらのぶりは地元の北陸三県、京阪神地方、信州、飛騨、美濃などに送られ、年取り魚にされています。ぶりを年取り魚としてお歳暮に送る習慣は、初代加賀藩主前田利家の時代からありました。今でも娘が結婚すると嫁ぎ先と仲介にそれぞれ市日が十数万円もする大きなぶりをお歳暮に送る習わしが金沢など北陸地方にあります。

12月に入ってから「寒ブリ」と呼ばれるようになり、寒さと波の激しさが増すほどに、味もよくなり漁獲量も増えます。
ぶりの旨みは、脂ののり方によって決まるといっていいです。北陸の寒ブリが珍重されるのは、脂肪ののり方がよく、味もよいからです。
ぶりの脂肪は金に気組織の中まで入りこんでいるため、とろけるような食感があります。天然ものの旬の時期の脂肪含量は背身で10%前後ですが、この程度の方が食味、後味ともいいです。
ぶりの鮮度は、まず目とエラで見ます。鮮度の高いものは、目が澄んでいて、エラの中は鮮やかな赤ですが、鮮度が落ちると目が濁って落ちくぼんだ感じになり、エラも黒ずんでいきます。新鮮なものは、体の表面に艶もあります。
【参考文献】一〇〇の素材と日本料理(上)魚・珍味編より

ぶりは出世の過程に、おいしさの秘密があるのです。
ぶりの稚魚は九州の南西にある東シナ海で春ごろに生まれます。0歳魚は「わかし」などと呼ばれますが、1年後には「いなだ」「はまち」などと名を変え、海流に乗って日本海と太平洋に移動します。この間に、ぶりの体内では脂肪合成酸素が盛んに働いて脂肪が作られます。この脂肪をエネルギーに、エサが豊富な北の海まで行き、そこでたっぷりとエサを食べてさらに脂がのるのです。
冬になると産卵のために再び南に向かいます。このときのぶりは、発達した筋肉の間に脂肪が細かく入り込んで「霜降り」状態に。これがいわゆる「寒ブリ」で、おいしいのも当然です。
【参考文献】NHKためしてガッテン 魚のすごいコツ+114レシピより

「ぶりはいつ来るんやろかねえ」。10月に入ると、早くも氷見の町のあちこちでこんな挨拶が交わされます。11月末からのぶり漁シーズンを迎えると、もうぶりの話でもちきりです。
【参考文献】どうせ食うなら「ブランド魚」入門より

ぶりの分類:スズキ目 アジ科 ぶり属
ぶりの分布:日本各地~朝鮮半島
全長1メートルを超える。体側に1黄色縦帯が走る。沿岸の中・底層を群泳し、長距離を回遊するものもいる。産卵期は長いが盛期は春。
【参考文献】新装版 詳細図鑑 さかなの見分け方より


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